オーネット・ コールマンの名盤(おすすめアルバム)を紹介
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オーネット・ コールマンの名盤(おすすめアルバム)を紹介
AT THE “GOLDEN CIRCLE” STOCKHOLM Vol.1
フリーといわれている人たちのアルバムの紹介の仕方は難しい。
大変に優れたアーティストの作品でも、唐突に入門者に聴かせれば、拒絶反応を起こされてしまうことがよくあるからだ。
だから僕はオーネット・コールマンに関心を持ったファンは、まずこのアルバムから聴いてほしいと思う。
いわゆるピアノレストリオの形をとったシンプルな編成で、コールマンのアルト・プレイヤーとしての優れた資質が完璧な形で捉えられている。
この演奏を聴けば、いかなアンチ・フリー派も「あれ、別にわけのわからないことやってるんじゃないんだ」と認識をあらためることだろう。
人気ベーシスト、チャーネット・モフェットのお父さんの快演も聴きものだ。
【アルバム名】
ゴールデン・サークルのオーネット・コールマンVol.1
【収録日】
1965年
【パーソネル】
オーネット・コールマン(as)デビッド・アイゼンソン(b)チャールス・モフェット(ds)
CHAPPAQUA SUITE
オーネットの音楽については実にいろいろなことが言われているが、
僕はこの人の音楽の本質は抒情性だと思う。
もっとも抒情性といっても歌謡曲によくあるような、私的で生活の内面に沈みこんでいくようなたちのものではなくて、
もっと抽象的な、たとえて言えば星空へ拡散していくような、神秘的であてもない遠心的な抒情性が、彼のすべての音楽に通底している。
僕はこのアルバムの3面が特に好きなのだが、
そこで聴かれる行くえも知らぬあこがれをメロディー化したような部分などは、
オーネットのそうした特質が、典型的に表われた優れた演奏だと思う。
そして彼の資質がそうである以上、彼の音楽に完結した構成美を期待するのはまちがっている。
【アルバム名】
チャパカ組曲
【収録日】
1965年
【パーソネル】
オーネット・コールマン(as)ファラオ・サンダース(ts)デビッド・アイゼンソン(b)チャールス・モフェット(ds)
DANCING IN YOUR HEAD
文字通り鬼面人を驚かすジャケットと、それ以上にユニークな内容にア然としたものだった。
しかしこれこそがいまのわれわれに必要な音楽なのだ。
あらかじめ市場調査をしてからデッチ上げたようなインチキ・グループや、奇をてらうことを創造的と錯覚している頭デッカチどもに、
オーネットは真のオリジナリティーを示すことにより、さりげなく鉄槌を下す。
このバンド、プライム・タイムの最初の成果としても重要だが、
それ以上にミュージシャンの自然な肉声が、これほどまでに自由な形で音楽となっているところに注目してほしい。
先入観を抜きにして聴いてみれば圧倒されるはずだ。
【アルバム名】
ダンシング・イン・ユア・ヘッド
【収録日】
1973、76年
【パーソネル】
オーネットコールマン(as)バーン・ニックスandチャーリー・エラーピー(g)シャノン・ジャクソン(ds) ロバート・パーマー(cl)ジャマラディーン・タクマ(b)ほか