クールジャズとは何か?オススメの名盤と共に解説!
クールジャズとは?
クールジャズは、ビバップの次に生まれたジャズのスタイルです。時期的に、1940年代後半〜50年代前半に掛けて親しまれました。
- 全体的に抑え気味なトーン
- 流麗(ならだかで麗しい)
- 涼しげで知的溢れた音色
- 情熱的(ホットジャズ)とは真逆。リラックスした感じ
- アドリブよりメロディ重視
- スウィング感がある
- 繊細なアレンジが加えられてる
大抵、上記に当てはまります。
控えめなテクニックにより、流麗な印象を感じさせてくれるのがクールジャズです。
ビバップとクールジャズの違い
ビバップは情熱的で、生命力溢れる躍動的なリズムが特徴的。演奏者の感性によってアドリブが表現されます。
これとは全く真逆なものとして生まれたのがクールジャズ。
クールジャズは情熱的な演奏を抑え、アンサンブルによる音楽的統一感を重視したスタイルです。
次項で実際にクールジャズを聴き、ビバップよりも抑制の効いた音楽になってるか注目してみてください。
ビバップを知らない方は先に以下記事をどうぞ。
クールジャズの名盤アルバム3選
クールジャズの曲が詰まった名盤を3つ厳選しました。
各々の名盤は添付したユーチューブで聴けます。
マイルスデイビス/クールの誕生
クールの誕生(Birth Of The Cool)は、トランペットのマイルスデイビスが編曲家のギル・エヴァンスらと共に作った名盤です。(録音したのが1949年)
このアルバムは、
- トランペット
- トロンボーン
- アルトサックス
- バリトンサックス
- フレンチホーン
- チューバ
の9重奏で録音されてます。まさにアンサンブルで表現されてますね。
クールの誕生はその名の通り、『クールジャズ』を代表する名盤と言えるでしょう。
スタンゲッツ/プレイズ
スタン・ゲッツは他の豪快なテナーサックス奏者とは異なり、メロディアス(旋律が美しい)なミュージシャン。
1947年にウディ・ハーマンの楽団でクールサウンドを披露したのをきっかけに1950年代、クールジャズを代表するサックスプレイヤーとして活躍しました。
上記は1952年収録なので、彼がちょうどクールジャズ全盛期の時です。
ジョージ・シアリング/バードランドの子守唄
イギリス生まれの盲目ジャズピアニスト、ジョージ・シアリング。
彼は同じくジャズピアニストのビル・エヴァンスと比べて知名度が劣りますが、クールジャズの第一人者との呼び名が高いです。
バードランドの子守唄という名曲は今もなお、スタンダードナンバーとして世界中から愛されてます。
まとめ
クールジャズは情熱的ではなく、落ち着いたサウンドが特徴的。
そのため、中には物足りなく感じる人もいるでしょう。
生演奏よりも室内音楽として向いてるのがクールジャズです。
情熱的で強烈なジャズを欲してる人はぜひ、ビバップを聴いてみてください。